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事故チューしたあの日から、何だか佐川君の様子がおかしい。
近づいただけで何故か赤くなるし、妙にぎこちない。
「ねぇ、事故チューしてから様子がおかしいけど、どうしたの?」
さすがに心配になってきて、聞いてみた。
なのに、また顔が赤くなる。
大丈夫なのかな……?
「……大丈夫大丈夫。どこもおかしくないよ」
そう言いながら浮かべるのは、ぎこちない笑顔。
ほんと何なんだろう……?
気になる……
「本当に?」
今度は顔を近づけて、聞いてみた。
「ちょっ、近い……」
「あー、ごめん」
近いと言われてしまったため、顔を少し遠ざける。
すると、何だか複雑そうな顔をするから、意味が分からない。
「おーい、佐川君、浅野さん!」
廊下を歩いていると、神田先生に呼びかけられた。
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