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「浅野さん家ってどこらへん?」
「○○公園の近くだよ」
「へぇ、結構近いんだね」
「まぁ、そうだね。大体いつも歩いて10分くらいで着いてるかな」
「10分って早いね。いいなぁ、俺の家もそれくらい近ければいいのに」
「佐川君の家は遠いの?」
「まぁ、5km近くあるから」
「それ、遠すぎない?」
「だよね。俺もそう思う」
頷く佐川君。
もっと近くの高校にすればよかったのに……
「もっと近くの高校はなかったの?」
「いや、あったよ。でも、俺は今通ってる高校がよかったんだ」
その理由は何となく理解できた。
だから、それ以上は聞かないでおく。
「そっか」
これで話は終わるかと思ったけど、佐川君が話し上手だから意外と会話が続き……
「あ、ここ私の家だから。送ってくれてありがとう」
あっという間に家に着いた。
気まずい雰囲気になるかと思ったけど、意外と楽しかった……
「じゃあね、佐川君」
「あ、うん。浅野さん、また明日」
佐川君に別れを告げて、私は家の中に入った。
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