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こう考えてみた。
由香には私以外に消したい誰かがいて、由香はその人を殺害した。
由香は、証拠隠滅として私の部屋にその遺体を運び込み、榛名美織の焼死体として発見させることで殺人の証拠を隠滅した。
現に、その死体は私、榛名美織として取り扱われている。
死体を誤認させることには成功していると言えるだろう。
しかし、私、榛名美織は今こうして生きているのだから、私が警察に「生きています」と言えば、こんな偽装工作は何の意味も持たなくなる。
ん?
とてつもなく恐ろしい考えが思い浮かんだ。
私はこの後、殺される?
私、榛名美織は死んだことになっている。
私が生きていては、犯人にとって都合が悪い。
ピンポ~ン!
玄関のチャイムが鳴った。
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