191人が本棚に入れています
本棚に追加
修斗は、続けて又土下座をしながら、
「本当に申し訳ない! でも本当に全く覚えてないんだ」と言い訳をしているようだが、
私の耳には何も入って来なくて、
ゴニョゴニョと耳触りな音だけが聞こえるようだ。
「ちょっと、待って!」
とりあえず、整理しなければ……と思って修斗を一旦止めた。
「ごめん」
「ごめんじゃなくて、居酒屋で飲んでて、次は?」
「カイトが先輩の経営するお店に行こう! って言って、皆んなでバーへ行った」
「そこまでは、覚えてるの?」
「それも、なんとなくだったから、カイトに聞いた」
「で?」
「その後は、全く記憶がなくて……
カイトが言うには、俺がベロベロに酔ってたから、蘭さんが『仕方ないから連れて帰る』って、お前お持ち帰りされてたぞ、って……」
「え?」
急にカイトくんの言い方にも蘭さんにも怒りが込み上げて来た。
最初のコメントを投稿しよう!