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すると、
「正直言うと、キャプテンと別れた後ぐらいから、
何度も大学へフットサルを観に来るようになって、メッセージも送ってくる頻度が増えた」
「え? そうなの?」
「ごめん、茉子が気を悪くするかと思ったから、言えなかった」
何度か観に来てることは聞いていたが、メッセージまでは知らなかった。
「何の連絡?」
「他愛もない〈次はいつ試合?〉とか〈就活頑張ってる?〉とか」
他愛もない、と修斗は言うが、蘭さんにとっては、
修斗と話すことは、とっても楽しいことだったのではないか? と思ってしまった。
「そうなんだ……」
「俺は、全く興味ない! 今すぐ連絡先を消しても良いと思っている」と言ったから、
「じゃあ消して!」と私は、咄嗟に言っていた。
「分かった!」と修斗はスマホを取り出して、蘭さんの連絡先を削除した。
「良いの?」
「もちろん! 俺にはもう必要ないから」と言った。
「もっと早くこうすべきだった。ホントごめん」
と……
でも、修斗が連絡先を消しても、また違う部員に予定を聞けば、蘭さんは会場に現れるのだろうなと思った。
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