お祝いと約束

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その言葉が意味するのは、一夜を共にするということだろう。明日は、土曜日でお休みだ。 修斗の顔を見上げると、ニコッと笑っている。 「大丈夫?」 「うん、全然大丈夫」 「ふふ、酔ってるよ」 「ううん、大丈夫〜」と笑っている。 少し酔っているようだが、大丈夫かなと思いながら、私のマンションの方が近いので、 「ウチ来る?」と聞くと、 「うん、そのつもり〜」と即答。 手を挙げてタクシーを停めた。 電車で帰るのも大変そうだから、タクシーの方が速くて良いと思った。 私も修斗も1人暮らしだ。 修斗の実家は、千葉にあるらしいが、私は埼玉出身。 お互いまだ親に頼っている身だ。 それも、私はもうすぐ終わる。私は、自立しなければならない。
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