第19話:火の国の王

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「隠れるって……何のためにですか?」  ミーミルさんとナノンさんが戸惑いながら尋ねる。 「火の国の王様が私を狙っていると言っていました。だから牢屋に隠れていろって。あの、その火の国の王様は何者なのですか? そんなに怖い人なんですか?」  三人の顔が青ざめていることに気付き私は益々不安になった。 「み、みんな……どうしたんですか?」 「か……………………隠れましょう」 「えっ?」 「鳩子様、隠れなきゃだめです!」 「えっえっ? 折角出て来れたのに!?」 「セルジュ! フード貸せ!!」 「わっぷ!!」  突然白い布が振ってきて視界が遮られ、ひょいっと抱えられる。 「とととりあえず俺達の宿舎にお連れしよう!!」 「えっ! ちょっと!」  事態が飲み込めなくてミーミルさんに声を掛けると、「しばらく黙っててください!」と怒られてた。
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