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「隠れるって……何のためにですか?」
ミーミルさんとナノンさんが戸惑いながら尋ねる。
「火の国の王様が私を狙っていると言っていました。だから牢屋に隠れていろって。あの、その火の国の王様は何者なのですか? そんなに怖い人なんですか?」
三人の顔が青ざめていることに気付き私は益々不安になった。
「み、みんな……どうしたんですか?」
「か……………………隠れましょう」
「えっ?」
「鳩子様、隠れなきゃだめです!」
「えっえっ? 折角出て来れたのに!?」
「セルジュ! フード貸せ!!」
「わっぷ!!」
突然白い布が振ってきて視界が遮られ、ひょいっと抱えられる。
「とととりあえず俺達の宿舎にお連れしよう!!」
「えっ! ちょっと!」
事態が飲み込めなくてミーミルさんに声を掛けると、「しばらく黙っててください!」と怒られてた。
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