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第2章 アルテミスの悲恋。
アポロンは妹と対になり、
プライドが維持され大喜び…。
レト「良かったわね、アポロン。
あら?そう言えばアルテミスは?」
2人の母親であるレトからアルテミスの所在を尋ねられるまで…
アポロン「アルテミス!どこだ?」
片割れの存在に気づかない程、
浮かれていたのでございます。
レト「あの子は誰とも恋をしては許されない貞操を司る神でもあるのです。何かがあったらゼウス様に申し開きが出来ないではないですか。」
アポロン「母上、申し訳ありませぬ。」
アポロンはレトから叱られ
アルテミスの所在を確認しました。
すると…
アポロン「アルテミス、オリオンとクレタ島で暮らしているなど大神に対する裏切りではないのか?」
アルテミス「私とて恋をするくらい許されるのでないですか?子を宿したり結婚しなければ…」
アルテミスはすっかりアポロンに対して反抗的な態度を取るようになり…
アポロン「オリオンがアルテミスの性格を捻じ曲げてしまった。」
思い詰めたアポロンは大地の母ガイアにある相談をするのでした。
それは…
アポロン「オリオンという男は、
大地の生き物を全て己の弓で射る事が出来ると言っているそうです。あんな男にアルテミスは騙されてしまいました。ガイア様、アルテミスをお救い下さい。」
ガイアは大地の生き物を守護する神であるためそのような話を聞くとすぐ、
ガイア「アルテミスがそのような男に騙されるなど大神がどれ程悲しまれるか。よし、分かった。」
こうしてアポロンの計画通り、
ガイアはオリオンの命を奪うため
サソリを放ったのでございます。
オリオン「助けてくれ!」
サソリは海が嫌いなので
オリオンは頭だけを出し海を渡り
アルテミスと暮らすクレタ島へと
帰る事にしました。
しかし…
それがアルテミスの悲劇に繫がるとはアポロン以外は知りませんでした。
アポロン「アルテミス、そなたは弓矢の名手ではあるがあの小さき岩を射る事までは出来ぬであろう。」
アルテミス「あら、兄様。私を誰だとお思いですか?これくらい簡単ですわ。」
負けず嫌いのアルテミスを挑発したアポロンは見事狙い通り事を為し…。
アポロン『よし!』
心の中でガッツポーズをしました。
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