絶対書いてやるもんか!!!

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絶対書いてやるもんか!!!

「なんでッ!!!なんでそうなるんだよッ!!!!!」  怒号と何かがぶつかる音が聞こえる。  朝からやかましいわと思い、彼がいる部屋の扉を開けた。  部屋の中は、接客時であれば茶色の部屋に温かみのある暖炉の炎の赤、天井までミッチリな本棚に、赤いカーペットという高級そうな見た目をしているが、普段は寝ないように青緑っぽい部屋にしている。しかも机と椅子しかない。ストイックすぎるのもな〜と思う。もっと肩の力を抜いて、リラックスしないと。 「クロウ〜」 「今は入らないでくれるかな!?!?てかノックはしろ!?!?ゴホッゴホッ」  大声を上げたせいでむせているのは、不健康そうな見た目の男。こいつは『クロウ・エボニー』だ。  黒い長髪に、濃いめの黒いメッシュが入っている。首には黒と紫のヘッドフォンがあり、また黒い半袖シャツを着ている。ズボンもブーツも黒だ。……腰に銀色のチェーンがついているし、片方の腕に包帯を巻いてるから色的なバランスは取れている?どうだろうか。  それよりも目につくのは『大きな大きな白い翼』。  ──彼の背中には、天使の翼がある。  ……ま、まぁ片翼しかないのだが。というかそれで飛べるのだろうかと心配になるが、どうやら飛べるようだ。 「あーはいはい、それはこっちが悪ぅござんした!で!どうだったの?今回の世界!」  俺はワクワクしてます!という顔でクロウの真後ろに近づいた。  クロウはいつも通り原稿用紙とにらめっこしている。俺は大体の予想はついているが、何も知らないフリをして紙を見た。 「……この顔を見て想像はつかないか?」  クロウは顔をこちらに向けた。  目の下にクマがある。  目と目の間に刻まれた不機嫌のシワ。  ギリギリと音が聞こえてきそうなほどに噛み締められた歯。  うーん、わっかんないな〜〜〜〜!! 「つーかーなーいー!」 「……ふん。なら早く行きなよ。こっちは忙しいんだ」 「ヤダ〜!仕事ぶりを見させてもらうんだ〜」 「……めんどくさ……。見てもいいけど邪魔はするなよ」 「へへっ。お手並み拝見といこうかな」
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