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「ナビチョーカー」
首に装着して使用する、通信機器。
このデバイスは近年、急速に普及し、人々の生活に根づいていた。
スマホのような通信機能だけではなく、AIによる補助機能、
現実と仮想を繋ぐVRデバイスの役割を担っている。
特筆すべきは「幽体離脱機能」と「精神複製機能」の2つだ。
「幽体離脱機能」はユーザーの意識を肉体から切り離し、メタバースの世界に送り込む。これによって、五感を伴う完全なゲーム体験を実現。現実世界でできるあらゆることが、メタバースの世界でもできるようになった。
「精神複製機能」は機械学習の機能だ。
ユーザーの思考や記憶をもとに、AIが人格をコピー。メタバースでユーザーの代わりに活動し、ユーザーの睡眠時に記憶を統合する。これにより、忙しい人でも24時間ゲームを遊ぶことができる。仮想世界で第二の人生を送ることが可能になっていた。
紅星は怪訝な表情でナビチョーカーを見つめる。
紅星(このデバイス・・・いくらなんでも危険すぎないか?実質、年中無休でゲームをしているわけだろ。みんな、本当に大丈夫なんだろうか?)
映画の中では、人の魂は消えさり、残された肉体はAIが動かすというオチが待っていた。人類は知らず知らずのうちに、AIに置き換わっていたのだ。
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