百獣の王の証

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私は「百獣の王」ライオン様だ! だが、実は名前ほど強くは無い。 この前、キリンにノックアウトされた。 キリンの首を目掛けて喰いちぎろうとジャンプした時、 前足でキックされた。 見事なキリンのカウンターキック 僕は哀れにも失心KO負け 幸いな事にキリンは草食動物だから、 喰われずにすんだ。 「お腹が空いたよ」と、本音を暴露。 今日で三日も食っていない 狩に行っても獲物を追える力も無い。 ふらふらと草原を歩いていると、ハイエナが 狩をしたのか、美味そうに肉を頬張ってる。 …やった!奴を脅して肉を奪い取ろう!… と、いつもの卑しい根性が顔をだす 俺様は威厳を持ってハイエナに近づく。 きっとハイエナは逃げて行くはずだ。 だが、ハイエナは逃げない! いつもと違うハイエナ。 何故だ! 「おい、お前。俺様を誰だと想っているのだ! 『百獣の王』ライオン様だぞ。 その獲物を置いて立ち去れ!」 と、命令したが、ハイエナは無視して 肉を食べている。 「おい、お前聞いてないのか!」 と、脅し大声を出す 「お前知らないのか?今の『百獣の王』はキリン様だよ。 お前はキリン様にノックアウト負けしたそうだな。 国中では知らない獣はいないぞ」 と、平然と言い返された。 俺は不審に思い、ハイエナを連れてキリンを探し出す。 「おい、ハイエナお前嘘をついたな。 『百獣の王』の証である[王冠]をキリンは被っていないぞ!」 「だって、あのキリンの頭に[王冠]を被せる動物は、 何処にもいないよ!」
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