18もう死ぬかもしれないなんて

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 とっさに水をと思う。水は?そうだ、水筒はどこに?  見れば水筒はシエルの寝ていたところに置かれたままで、その水筒を持ち上げて驚く。  昼に自分が飲んだ時と変わらない気がした。  ボルクまさかあなた今まで一滴も水を飲んでいなかったのでは?  どうしてそんな事に気づかなかったのだろう。  彼がどんなに自分を助けようとしているかわかっていたはずなのに。  自分が助からなくても助けがくれば何とかなるはずだとでも思ったの?  ボルクあなたを失ってどうやって私は…  彼を失うかもしれないと思うだけで恐怖で手が震えた。  何とか水筒を持つと水筒の水を彼の口元にあてる。  「ボルクしっかりして。水を飲んで…」  彼は意識も朦朧としている。  「お願いボルク。水を飲んで」  シエルは狂ったように口に水を含むと倒れたボルクの唇に水を流し込む。  何度も何度もそうやって水を彼に与えた。  どれくらい経ったのだろう。ほんの数分?いえ、ほんの数十秒かもしれない。  「シエル、俺はどうした?」
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