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高校に入学して半月ほどが経った頃。桜が舞う暖かい日に、昼休みの体育館裏で。
「雪谷さん、好きです」
「ごめん、厚川くん」
何度目かの厚川くんからの告白。もう、何回繰り返すのか、このやり取り。
「雪谷さん、やっぱり怒ってる?」
「別にそんなんじゃない。ただ、私が今は厚川くんのことを好きじゃないだけ」
「……そっか」
そう、私は厚川くんのことを好きじゃなくなった。
でも、季節が過ぎたら、それもまた変わってしまう。
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