雪の恋に終止符を

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 雪がほろほろ舞う季節。少しひんやりした空気の校舎裏で。 「雪谷さん、好きです」 「……」  顔が、胸が、熱い。  逃げ出したい。 「……雪谷さん、寒いの? 顔が赤いけど」 「……別に、そんなんじゃない」  気づいてるのか、気づいていないのか、厚川くんは冬にはそんなことを聞く。  結局、今年の冬もきちんと返事ができなかった。
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