3人が本棚に入れています
本棚に追加
「は、はい……何か急なご予定が入りましたか」
「まあね。プライベートな事なので行先は言わない。連絡は取れるようにしておくけど」
「承知しました。それではレディントン様との打合せは別の日に調整いたしますか?先方は3日ほど日本に滞在予定とのことですが……」
「うーん面倒くさいなー。じゃあさ、明後日、キミがぼくの代わりにレディントンと会ってよ。それならキャンセルしなくてもいいだろ」
「は?いや、あの、自分は……」
「新製品の売り込みに来るだけだから、別にぼくじゃなくてもいいんだよ。キミが説明を聞いて、質問して買うか買わないか判断して、最終的にどうするか決めたらぼくに報告して」
「し、しかし、自分のような若輩者がお相手をするなんて、先方が気を悪くされるのではありませんか?」
「あのさぁ野々村くん、商売人が商談の席で相手と対峙する時はさ、年齢、性別、人種……そんなのは関係ないんだよ。そいつがどんな人間であるか、が全てだよ」
最初のコメントを投稿しよう!