雪はつらい

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とにかく、起き上がり病院の受付へ向かった。 「お風邪ですか?」  受付の方に真っ先に聞かれた。 「はい」  そう聞かれると、保険証と診察券を提示した。風邪の症状がある患者は、車の中で診察するとのこと。駐車場へ戻り、待つことに。先ほど滑ったところは通らないようにし、助手席から車に入る。暫くすると、先生と看護師さんがやってきた。私が滑ったところはかなり凍結しており、そこは避けて通られた。 「インフルもコロナも流行っているのでね。検査します」  そう看護師さんに言われ、長い棒を鼻の中に突っ込まれた。 ******    待つこと十分。検査の結果が出た。 「どちらでもありませんでした。風邪薬を出しておきますね」  先生がそう、おっしゃった。 「はい……」  しかし、腰が痛い。湿布も出して頂きたかったが、内科でそれは出来ないだろう。暫くして看護師さんから薬を受け取り、会計を済ませ、帰宅することに。病院の駐車場を見ると、五台ほど車があり、皆、車内で待機中だった。やはり風邪の診察のようだった。  毎年この構図になるのだろうか。寒冷地だから年に必ず一度は降り積もる。  これは今年の出来事。去年もやっぱり、前へドサッとツルっと転んだ。この時期、転倒で救急車で運ばれる人も寒冷地とはいえ、多いとか。それもよく理解出来た。  冬のと言えば、毎年一度は必ず降る大雪。  転倒と風邪の隣り合わせ。三月になるのがいつも、待ち遠しい。
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