甘い葡萄

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まるで時が止まってしまったかのように、 フルールは感じられた。 「………………え………………。」 「……どっ、 どうして…………。」 「__君は知っているだろう。魔王の狙いが僕だということを。だから、今此処に戻って来たんだ。」 相変わらず何かを撫でるようなその声に、フルールは我に返った。 彼の想いを、忘れてはいけない。 何故なら、私の想いでもあるから。 『この国の皆が苦しむのを、もう見たくはない。』 私だって同じだ。 あの時から、貴方の手を取ってから、 こんな膨大な夢を、実現へと近づける事が出来たんだ。 共に夢を実現させようとしているうちに、 私はどうやら大切に想うものが増えてしまっていたらしい。 釣り合う関係でもなかった元々から、貴方は優しく、敬語で話さなくてもいいと言ってく出さる程、私を想ってくれていた。 ____ずっと貴方のそばに居たい。 そんな叶わないような夢を、もってしまっていた。 でも、私の人生を変えてくれた貴方に出来ることは、これでは無いと、 彼女は気がついた。 「______この国は、私達(国民)に任せて、エテルニテ。」 それを聞き、彼はふっと笑った。 そこに、永遠の愛を散らして。
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