私を、探して

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* * *  遠くで声が聞こえた。  暗闇の向こう側から複数の声がした。 「おい! 洞窟の中、二人がいるぞ!」  まぶたは凍り付いてしまったようで、開けることができない。意識が朦朧としている。  声には聞き覚えがあった。父さんだ。 「涼介! 健斗君!!」  激しく揺さぶられる。大丈夫、生きてる。そう言おうとしても体が動かない。 「ともかく、運び出そう。意識はないようだが呼吸はしている」
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