6人が本棚に入れています
本棚に追加
町内会の男性がラジオのスイッチを入れて、馴染みのあるラジオ体操が流れ出す。
小学生以来なのに意外と体が覚えているもので、ラジオ体操第一が終わる頃には頭がスッキリしていた。
子ども達が係の男性のもとにスタンプをもらいに行く。
「いいな、いいな。あたしもスタンプほしい」
「また子どもみたいなことを……」
「あ、これにしよ。おじちゃーん。あたしにもスタンプちょうだい!」
ユメがポケットに入れていた猫柄のスケジュール帳を持って列に並ぶ。
「あ! お姉ちゃんもスタンプもらうの? その手帳かわいいね」
「そうでしょー? ネコちゃんは最強だよ。君たちのスタンプカードもイカしてるよ!」
「うん。かわいいでしょ!」
子どもたちと楽しそうに話をしている。
強メンタルすぎて、ミチルはめまいを覚えた。
「……ユメってどこに行っても生きていけそうだよね」
「えへへへ。そうかな」
最初のコメントを投稿しよう!