悪役令嬢本番スタート

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貴族であれば、基礎学問や一般常識などは入学前に家庭教師から学び終えている。 学園では、集団生活でないと身につけることの難しいあれこれを学ぶことが重要であり、だからこそ、晩夏の今入学し、全寮制の生活を送るよう定められていた。 ちなみに、真冬と真夏の二度、長期休業となる2期制だ。 カタカタと走る車窓からは広々とした学園の施設が垣間見える。 事前に簡単な地図で教えられているから、屋根だけでもどれが図書館で、どれが講義棟なのか推測できた。いずれも、前世で見た美術館とか劇場みたいな、凝った造り。王族が通うこともあるからか、貴族の一般的な屋敷と比べても立派で、華やかな装飾が多い。 一際大きなあの屋根が講堂だろう。今、わたしが目指している場所だ。 (A組に傍系王族のマーシャル・アレクス様が在籍される関係で、歴史と実力のある公・侯爵家の5名のみが御学友としてA組に所属。 残りの公・侯爵家の関係者17人はB組で、伯爵家は内実によってC組D組、それぞれ19人と26人。同様に子爵家がE・F組、男爵家がG・H組で、31人35人20人24人……さすがに昨日の今日じゃ情報に変更あったり……しないわよね?) ちなみにわたしはC組だ。 伯爵家本家の子女や、それに等しい扱いを受けている伯爵家傍系子女が在籍する。
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