50人が本棚に入れています
本棚に追加
(孤高の魔王系貴公子とかホント好き……。
それなのに! ちゃんと今朝わたし宛に花束届くように手配しておいてくれたとか! 真面目で丁寧で、足元疎かにしなくて……も、パーフェクトっぷりヤバくない!? あぁもう、忙しいんだから婚約者の義務とか気にしないでくださいってお願いしたのに……好き!!)
婚約者としての体裁を保つための事務作業だとしても、嬉し過ぎる。鼻血出る。
花束なんて本来わたしから贈るべきものであって、推し様に贈っていただくとか……申し訳なさ過ぎて昇天しそうだ。
(…………主人公ちゃんのツボがわかんないのがなぁ……。ジョシュア様を崇めないヒトがいるわけないから、会ったら絶対ジョシュア教に改宗するんじゃないかとは思うけど…………性癖ばっかりは読めないからなぁ……)
どうでもイイが、わたしはゴリなマッチョが嫌いだ。
みんながどれだけキャーキャー言おうが、胸筋動かせる男とか、絶対無理。こればかりはサガ。仕方ない。
同じ悪役令嬢だとしても、熱血騎士コースの悪役令嬢役とかじゃなくて本気で良かったと思っている。
(まぁ、ベタにキラキラなアレクス様ルートなんだろうけど。てか、コレ、逆ハー有り? うわ、ソレちょっとムカつくわ。ジョシュア様を大勢の中の一人扱いとかされたら、普通に主人公ぶっ飛ばす)
どうせ断罪されるんだし、力一杯泣かせちゃっても仕方ない……うん。考えたくない可能性だけど、そう思うと少し気が楽になった。
ぶっとばす。
「それでは、教室にご移動願います。順にご案内致しますので、しばしそのままお待ちください」
万が一逆ハー狙いで来られたらどうしてやろうか、と具体的に考えているうちに、入学式典は終わったらしい。祝電披露とかなかったぶん、前世よりあっさりしていた。イイことだ。
最初のコメントを投稿しよう!