ある日、白い繭

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 なんていうか、実際に変化が起きてしまうと、気づかなかった事にしたいっていうか。それに、星菜と何度も連呼されてると、現実として警戒するっていうか。 「ま、気のせいやね。 今日も変化なし!」  そう独りごちて、タブレットのチェック項目にレ点を入れていく。 「まてまて! さっきから呼んどるじゃろうが!」  これ、私に言ってる? まさかね?気のせいやね。 そうして踵を返そうとした時に、緑になっている所からぬっと白い手が伸びてきて私の右腕を掴んだ。 「ヒッ!」  と、ついつい声が出てしまった。 ゆっくりと振り向いてみると……。
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