ある日、白い繭

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 そして少し前に、記憶障害を発症した隊員の何人かが、『星菜(ほしな)という名前の女性を連れてきて』というメッセージを繭から受け取ったらしい。その事がきっかけとなり、日本中から同名の女性を探す事になった。  なんか怪しいと思いつつも、すっごく興味があった。 それに星菜って、世の中にはそんなにない名前だと思うんだよね。だから、なんか選ばれた感じもしてた。  しかも、今後の高校生活の学費と生活費、しかも卒業後には、進学した場合も同じように国が面倒を見てくれるというメリットを提示された。さらに、どこかで見たことがある人は、防衛省のトップの人であることを校長先生から聞かされてしまっては、私には断る理由もなかった。  かくして、私はあの巨大な白繭調査隊の一員となった。
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