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「今年も和泉を楽しませるんでよろしく!」
「そうだね。今年も楽しい一年になりそうだ」
和泉が爽やか笑顔を振り撒いた瞬間、周りの女子達が騒ぎ始めた。
「あ、引き止めてごめん!」
「いいって。変に気遣われる方が落ち着かないし。あ、俺……先生に呼ばれてるから。じゃ」
「また後でー!」
やっぱり和泉のような崇め奉られる男子って大変なんだろうな。
「愛花ってよく和泉くんに緊張せず話せるよね」
「ねー! あの顔に見つめられただけで倒れちゃうよ! うち!」
「真凜もココも大袈裟! 和泉とだってずっと同クラじゃん。そりゃあ挨拶したりちょっと話すくらいの仲だけど!」
「いやいや、愛花がおかしい」
「男子達は普通に和泉くんと話すから愛花って実は男子なんじゃ?」
「何でよ! なんなら私、あの顔と睨めっこ出来るまであるから!」
他の女子達ほど和泉に興奮しないし。
「睨めっこって……」
「それ、和泉くんに提案したらだめだかんね!」
「和泉の変顔見て見たいけどなー」
「愛花は和泉くんに変顔晒す勇気あるんだ」
「私の中で和泉を好きになる確率全く無いし! 完璧すぎてさ」
「だからダメンズに引っかかるんだよ! あいきゃん!」
確かにそれは言えてる気がする。
でも、和泉を好きになるはないなー!
高嶺の花すぎるし、どこか隙がないからね。
「ようやく真尋と同じクラスになれたー!」
「俺も真尋が同じクラスで助かった。一人じゃタカのツッコミが追いつかん」
「ひどくね⁉︎ ゴン! 俺の相方だろ! 二人でお笑いのトップ目指すって決めたじゃん!」
「いや、タカとはお笑いコンビ組まないから。俺、実家の魚屋継ぐし」
「何でだよ! お笑いのが絶対楽しいって!」
「俺はタカとゴンのコンビ、テレビで見たいけどな。絶対面白いし」
「何で真尋までタカの肩持つんだよ……」
教室に行くと、和泉はいつも通り男子達とバカ話していた。
うーん、やっぱり和泉を崇め奉る傾向が強いのは女子達なんだなぁ。私以外の。
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