君とお茶を

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 魔法使いは女の子が気にしてくれていたことを嬉しく思い、そう優しく言いました。  すると女の子は尋ねます。 「実は頭痛に効く薬草を探しているんです。お父さんが困っていて……どこに生えているか知りませんか?」  魔法使いは女の子の言っている薬草の生える場所を知っていました。 「知っているよ、それならこっちにある。それに僕は薬も持っているんだ」  魔法使いは女の子を薬草の場所に案内します。そして頭痛の薬を手渡しました。 「ほら、この薬草を煮て汁を飲むんだよ。少し砂糖を入れると良い。人間には薬草そのものだと苦すぎるからね。それと、これがその方法で作った薬。これで頭痛は和らぐはずだから、少しあげる」  女の子は喜んで魔法使いに何度もお礼を言いました。  そして、 「本当にありがとうございます、これならきっとお父さんも良くなります!お礼に、このお菓子を魔法使いさんにあげます。あなたのウワサを聞いたの、お菓子とお茶が好きなんだって」  女の子が差し出したのは、手作りの小さなビスケットでした。
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