隣の席の地味子がおれの推し

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 翌日、楽しみ過ぎてスキップをしてしまいたくなる気持ちをおさえて登校する。  平然を装って教室へ入り、席の方を見るがマリンにゃんはまだ来ていなかった。がっくりと肩を落としつつ、隣を横切るクラスメイトの眼鏡男子・渋木(しぶき)に声をかける。 「……おはよ」 「ひっ、お、おは、おはよ、」  普通に挨拶しただけなのにめちゃくちゃビビらせてしまい申し訳なく思うと同時、ビビられて悲しくなる。だがこれはいつものことだ。  それから席についたおれは誰とも話をすることなくマリンにゃんがやって来るのを待つのだが、朝のHR(ホームルーム)が始まっても彼女はやって来なかった。  そればかりか、 「今日、相生は休みだ」  担任のその言葉に落とした肩を更に落とすことになった。  ま、まぁ、そういうこともあるよな。学校に来ないということは、それだけ活躍しているということだろう。推しの活躍はファンとして喜ばなければ!  ……それとも、昨日階段を落ちた時に怪我でもしたのだろうか? そんな不安を抱くも、おれに出来ることはなにもない。
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