だるまさんがころんだ

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 雪の降る音が聞こえた次の日、私は公園に行った。いつの時代も子どもは雪が大好きだ。数人の子どもが集まっていた。友人たちの子どもだ。 「大きな雪だるまを作ろうよ」  私の言葉に子どもたちはすぐに乗ってきた。みんなで協力して大きな雪だるまを作った。  1体作ると1人減り、1体作ると1人減りを繰り返した。でも子どもたちは無邪気に雪だるま作りをした。そして最後の1体は私1人で作った。みんなお互いの様子を見てゲラゲラ笑い合っていた。 「これであなたたちも明日からだるまちゃんだからね。じゃあ」  私は公園を後にした。子どもたちの泣き叫ぶ声が聞こえる。いいじゃないか。仲間がいるんだから。私はひとりぼっちだったのだ。  さすがに私もいい大人だ。1人だけ残すなんて可哀想な事はしない。それにあなたたちはアイツラの子ども。忘れっぽいからすぐに忘れられるだろう。 「あ……」  また雪が降り始めた。静かにこの世界を白く染めていく。何年かぶりに雪をきれいだと思えた。 〈終〉
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