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◆Side A-1
しんしんと雪が降り積もる夜。
大学院生の厚司、シュウ、圭吾の3人は、旅行先の旅館でくつろいでいた。
厚司「露天風呂、広くて気持ちよかったな」
シュウ「うん。一面、雪が積もって風情があったね」
圭吾「雪のせいで午後の予定は丸つぶれだったけど、夕飯も美味しかったし、今日のところは良しとしておくかな」
シュウ「まだ寝るのには早いけど、どうしよっか?」
圭吾「こっちじゃ面白い番組もやってないしな。こんな雪じゃ商店街もさっさと店じまいしてるだろうし」
厚司「旅先の宿。携帯は圏外。こんな時は怪談しかないだろ?」
圭吾「相変わらず好きだね。新しいの仕入れてきたのか?」
厚司「当然。今回の旅行にピッタリのを持ってきた」
シュウ「怖いのはあんまり得意じゃないけど、まあ、今日くらいはしかたないか」
厚司「これはある古い旅館で起こったことなんだけど、3人の女子大生がこんな雪の夜、旅行先で怪談をしてたんだ」
圭吾「俺たちと同じシチュエーションか」
シュウ「大丈夫? 何か呼んじゃわない?」
厚司「さあね。続きを聞いたら分かるんじゃないか?」
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