173人が本棚に入れています
本棚に追加
/576ページ
8月18日。
いつもより早めの朝食が終わると、烏は煌牙を連れて、ダイニングキッチンから出て行った。
私は、後片付けをしながら思う。
烏と居る様になって、煌牙は逞しくなったと。
父親が居るのと居ないのとでは、大きな違いがあるとも思った。
躾に関しては、烏は言葉でなく、駄目な事は『煌牙』と名を呼び、鋭い瞳で煌牙を見る。
たまにお互い睨み合ったまま、数分経つ時もあるけど、最終的に負けるのは煌牙の方。
私は、烏の躾に対してフォローをするだけ。
決して口出ししない。
何故なら、烏は間違っていないと思うから。
烏と出かけていた煌牙が帰って来て、私に話してくれた事は、船から見えた景色の事だった。
だから強く思う。
今は意味が分からなくても、大きくなったらキチンと、アヤナミの人間達がした事を話そうと。
最初のコメントを投稿しよう!