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「武は久保田の実子じゃないし、母親は他の街に住んでいる。
それに子供には罪はない。
悪いのは、子供を利用する大人だもの」
『あんた、成長したわね。
それを無償の愛って言うのよ』
「無償の愛?」
『そう。あんたは意識してなくても、助けたいって言う本能が動いたはず。
あんたは、誰にでも優しくしない事を、アタシがよく分かってるわ。
でも、子供は別でしょう。
それに、助けたからと言って、見返りとか考えていない。
その行動が、無償の愛なのよ』
美里と会話して、美里が何を言いたいのか、自分なりになんとなく分かった。
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