できることなら

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 卒業前の後輩も途中から同席していて、妹の様に思って接していた真由子という子がいたのだが、久々に会った事もあり真由子はずっと俺の愚痴に付き合ってくれていた。  真由子は解散後も店の前で座り込んでしまった俺を介抱してくれていた。やっと立ち上がれる様になった頃には終電がなくなっていた。 「康平さん、1人で帰れますか?タクシー拾えます?」 「いや、どうかな?まぁ大丈夫だと思う」  2人で歩き出すが、俺は思い切り千鳥足で、真由子に腕を掴んでもらっていないといつ転んでもおかしくなかった。 「もぉ〜、どうします?ウチに来ますか?」 「いやいや、それはマズいだろ?」  と、口にはするが俺はまともに動けず、情けなさと申し訳なさでいっぱいになりながら真由子に甘えさせてもらう事になった。  その後の記憶は全く無く、意識がハッキリしたのは翌朝、真由子の家のベッドの上だった。  真由子はソファで寝ていたのを見て、何かあった訳ではなさそうなのでまずは安心した。気が付いた真由子は眠そうに目を擦る。 「ごめんな、真由子。家に連れてきてもらうくらいまでは覚えてるんだけど、その後が全く覚えてない……俺何かしてないか?」 「安心して下さい。康平さんは指ひとつ私に触れてないですよ。ていうか真面目すぎます」  良かった、酔った勢いでヤってしまうとかはさすがに不味すぎる。
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