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筒状の何かが俺の頭上に振り下ろされ、パコンッという軽快な音と共に衝撃が走った。
「………な~にが俺帝国だ、戯け者」
呆れたように言いながら、俺の頭を叩いた奴は椅子へと腰掛けた。
重さを受けてギッ……と鈍い音を立てる椅子。
「惜しいよなぁ、お前は。実に惜しい」
偉そうに言って脚を組むそいつを睨み付ける。
「そんな面をするな、ご自慢の顔が台無しだぞ」
薄ら笑いを浮かべて俺を見やるそいつは、俺の担任の百田。
正確な歳は知らないけど、見た感じ20代後半だと思しき国語科教師。
インテリ気取ってシルバーフレームのメガネをかけてやがる。
もさい教師しかいないこの学校の中ではまぁまぁな見た目なもんだから、女子生徒から割りと人気で“ももちゃん先生”なんて呼ばれてる。
その所為で野郎達からは若干目の敵にされている節があるが、残念ながら俺の眼中にはない。
だって、俺の方が圧倒的に顔面偏差値が高いから。
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