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目覚めたら、
そこは自宅のベッドの上だった。
カーテンから漏れる、陽の光。
佐橋たち曰く、
俺が気を失って倒れていたのは
僅か40分だったらしい。
それでも意識を取り戻すか心配だった
と帰りのバスの中で話してくれた。
そして学校に着く直前、
この山で8年前の冬に遭難した高校生が
いたと話しているのが聞こえた。
ダウンジャケットを着た彼が、
その高校生なのかも知れない。
全ては遅すぎた、知らなきゃ良かった。
再び涙が込み上げる。
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