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次の瞬間。
「きゃーっ」
「何だ何だ」
「怖い、助けて」
地面が大きく揺れ、強い風が吹き荒れる。
俺たちはその場に崩れ落ち、頭を抱え
ひたすら事が過ぎるのを待ったが、
揺れと風は収まらない。
やがて俺がいる半径1メートルの範囲が
みるみる窪み、沈み込む。
「川瀬っ!」
佐橋の叫ぶ声。
俺は必死で手を伸ばしたが、
どんどん皆から遠ざかっていく。
「うわああああああっ」
地面に飲み込まれたと気づいたのは、
それからすぐのことだった。
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