Daydream〜初恋〜

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ぴちょん、ぴちょん。 どこかから水が滴る音がするだけで、 全く音がしない薄闇の中。 俺は夢中で上に手を伸ばし 穴から這い出ようと試みたが、 指先に伝わるのは石壁のように硬い 天井の冷たさだけで、 すぐに途方に暮れてしまった。 これは夢だ、きっとそうだ。 いったい俺が何をしたって言うんだ。 「誰か、誰かいませんかッ!!」 叫びながら、自分を取り巻く酸素が 薄くなっていく気がした。
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