遺品

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來くんが走って行ったほうに、ちぃが笑ってるのが見えた気がした 「ちぃ……」 「来てたんですね! こんにちは」 「!?あ、こんにちは」 「サボテンだぁ 広瀬さんですか?持ってきてくれたの」 「え?いや、なんか……ちぃが育ててたやつって來くんが……あ、いや、いないんですよね 気にしないでください」 「しますよ? 死んだ人を忘れないことが供養になる そう言ったのは、私です それにサボテンも私が教えたんです」 「そうなんですね」
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