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公園のベンチで弁当を食べ終えてペットボトルのお茶で一息つくと体の緊張もほぐれて眠くなってくる。
太一はそのままベンチに横になり、目を閉じたのだった。
☆☆☆
明日には鍵交換がきてくれるから、そうしたら冨永とはおさらばだ。
きっと、もう二度と合うこともないだろう。
そう思うとなんだか胸の奥がモヤモヤしてくるのはどうしてだろう。
あんな非常識な人間のことなんてほっておけばいいのに、床に額を押し付けている姿が何度も蘇ってきてしまう。
ここで情を見せればきっとあいつはつけあがる。
1日だけが明日も、明後日もと出ていく期間を先延ばしにされるだけだ。
太一は自分の両頬を軽く叩いて自分を叱責した。
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