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「遅いよ、もう」
「わりわり。仕事長引いた」
「早くいこー!」
私の苦手な子と一緒に、部屋に入ってく。
いない、じゃなくて
来てなかった、のか。
はは、と笑いが零れる。
会いたくなかった。
会ったらきっと、戻ってしまうってわかっていたから。
あぁバカだな。私。
『なが、さわ…?』
そう言った彼の目は驚いた目をしながらも、その先にあったのはきっと私を恨んでいる目だった。
キツイ、きついよ。
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