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だけどやっぱり
理人さんを好きになるのに、時間はかからなくて
『美羽はさ、どうしてそんなに記憶取り戻したいの?』
それはある日
ご飯を食べて車で家まで送ってもらっているときだった。
『だって…理人さんのこと何も知らないじゃないですか』
『別にいいのに』
『え?』
『これからずっと一緒にいるんだし
記憶なんてなくても今この瞬間にある美羽の人生で俺のこと知って行けば、それだけで俺嬉しいのに』
どうしてそんなに過去のことを言う理人さんは寂しそうで苦しそうなのか
わからなかった。
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