11/36
前へ
/310ページ
次へ
「んで、結局神山と帰っていったじゃん?だから神山もお前も好きなのかなって思って」 その、岸君の言葉にふと顔をあげる。 昨日、再認識をしてしまったこの想い。 戻りたいと願うほど神山に会いたい、好きだと気付いてしまったこの想い。 きっとすみれに隠すなんてできっこない。 今までずっと自分一人で抱え込んだ想いだけど 「私は、…そうだね。好きだよ神山のこと」 「美羽…っ」 「でも、あいつは違う。あいつは―…」 私のことが、嫌い。 昨日私に向けられた瞳を見て、心から実感したんだ。
/310ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12人が本棚に入れています
本棚に追加