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あたしは、泉の中の大きな穴を見つめる
確かに…出そうね、水竜様が…
あたし
弥嵜 空菜
「はあ…
有給、終わったら、また仕事かあ…
あんなパワハラ上司の下でなんて
もう働きたくないし…
いっそのこと、水神ノ尊様に
誘拐されないかなあ~
なんて…、ウフフ…
あたしったらバカみたい
水竜様なんて、ただの伝説なのに…」
冗談は、このくらいにして
ホテルに戻って、少し早いけど
お昼食べよっと…そろそろ
バカップル達も、来そうだし。
神秘の洞穴に
背を向けた時、全てが無音になって…
背後に、すさまじい気配を感じ
低く唸る声が聞こえた!
ペロッ…
あたし
弥嵜 空菜
「ひぃいっ!」
な、なんか…ほっぺた
舐められたんだけどぉ!?<汗
一瞬で、その場から動けなくなる…
ほっぺた、ペロペロされたせいで
よだれだらけになっちゃった…
目だけ動かして、舌が伸びてきた方を見たけど
なんにもなかったから、ゆっくり振り向く…
水竜様
水神ノ尊
「私を呼んだな、小娘…
いまの言葉が本当なら
そなたは、私の妻になりたいと
そう、とらえるほか無いのだが…」
う、そ…!?
あたし
弥嵜 空菜
「あ…ああ、ぁ…」
水面に立ってる!?
うそ…す、水竜伝説は…
ほ、本当だったって…ことっ!?
水竜様
水神ノ尊
「何を驚いておるのだ…
そなたが、我を呼んだのだぞ?」
ぁ…ど、どうしよう…っ
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