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ん…水が流れる音がする…
ゆっくり目を覚ますと、初めて見る
水没した和風都市を
水竜様の背中に乗って進んでいた!
水竜様
水神ノ尊
「おお、目覚めたか…ちょうどよい
今から…婚礼の儀を執り行うため
滝ノ間へ、向かっているところなのだ。」
軽く振り向く、水竜様…
声と瞳、たてがみで、この水竜様が
さっきの水神様であることは分かる。
あたし
弥嵜 空菜
「ひっ、あ…あの、オバケはっ!?」
屋根の上に、座ってる
大きな影に顔を向ける!
水竜様
水神ノ尊
「案ずるな…あやつは、私の使いだ。
そなたには、なにもしないさ。」
周囲から、いろんな声が聞こえてくる…
姿無き声
「アア…ミナカミサマ、オメデトウゴザイマス…」
「ミナカミサマニ、ヨウヤク…ヨメガキタ!」
「ワレラノキボウダァ!」
「ナンテウツクシイ、オナゴダロウ…」
「アトツギガオガメル…」
…//
あたし
弥嵜 空菜
「いろんな声はするのに
あの影しか、姿が見えない…」
あたしは、周囲を見回す。
水竜様
水神ノ尊
「声は、この都市に棲む者達のものだ…
そなたは…祝福されてるようだな。
あそこを進めばそろそろ、つく…//」
水神様は"木の実せんべえ"
というポスターが、たくさん貼られた壁を横切った。
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