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シュネ―の言葉と眼差しに後押しされる様に、俺は剣に手を伸ばす。
そうして鞘を外し、俺が剣に触れた瞬間――剣から眩しい光が立ち上った。
同時に、俺の脳内に溢れ出す、『この世界』での記憶。
が、そんな俺を……正確には、この輝く剣を脅威と感じ取ったのか、怪鳥が猛攻を仕掛けて来る。
しかし――。
剣なんて初めて握った筈なのに、俺は正確に、全ての攻撃を防ぎ切る事が出来た。
すると、そんな俺に苛立ったのか、怪鳥が天高く咆哮を上げる。
同時に、怪しい光を放ち始める夜空。
瞬間、割れんばかりの轟音が響き渡り、銀色の雷が俺に向けて落ちて来た。
イチかバチか――。
俺は、握っていた剣を天高く掲げる。
そうして――。
「雷神よ、俺に従え!雷鳴よ、俺に轟け!」
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