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「皆!今日も来てくれてありがとう!!」
東京ドーム内に大きく響き渡る俺の声。
そんな俺の声に応える様に湧き上がるファンからの熱い声援。
「きゃぁぁぁ!シュウ、素敵!」
「こっち向いて!」
「結婚してぇ!」
この黄色い声援は、全て俺達『銀の雷鳴』の物だ。
『シュウ!シュウ!シュウ!シュウ!』
ドームを揺らす位に激しく熱い、オーディエンスからのコール。
それに応える様に、俺はマイクを握った右手を高々と突き上げて見せた。
『きゃぁぁぁぁぁ!シュウゥゥゥゥゥ!』
途端に、観衆のコールは俺の歌を待つ期待の雄叫びへと変わっていく。
(……ああ……すっげぇ、気持ちいい……!)
観衆たちの激しすぎる――情熱的な雄叫びの雨に身を打たれながら、俺はそのままマイクに口付けた。
そうして、俺達の代表曲『雷鳴よ、俺に轟け』を歌い出す。
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