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今私は母になる
子供を産んで、おっぱいをあげて、子供がだんだん大きくなって。
自分ですきな事や嫌いな食べ物も出てきて、わがままを言う。
大人から見れば可愛いものです。
時々手におえない日もあります。
でも、そんな時でも寄り添えるのが母親なのですよ。
おかあさん、あなたは私が朝、調子が悪くてご飯を残した時、
『食べられるまで学校に行かなくていい。それを食べるまで座っていなさい。』
と、3時間もご飯の前で座らせました。
学校から電話が来ても
「ご飯を食べないから今日は行かせません。」
と、平然と答えていましたね。
さからえば体罰や罵詈雑言が降ってくることを、それまでの経験から知っている私はさめてカピカピになったごはんの前で黙って座っていました。
わたしは、あなたのようなお母さんには絶対にならないと決めて子育てをしています。
それでも、私の子供達、あなたの孫には甘すぎるほどに甘いおばあちゃん。
子供達もあなたの事が大好きなのです。
あの、昔の、こわかったあなたは今はもういないのですね。
どこかに脱ぎ捨ててきたのでしょうか。
それならば、実際のあなたを消すことは私にはもうできない。
あなたが、昔のあなたを消したように
私も、私の中の、昔、娘を虐待していたあなたのことを消すことにしましょう。
子供達が巣立ってしまってから、もう一度あなたを消そうか考えることになるのかはあなた次第です。
【了】
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