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なるべくひきつらない様に笑顔を作ると、ぺこりとお辞儀をした。
「かけなさい。ヨハネス、彼にもお茶を。」
「あ、僕は大丈夫です…、」
「お気になさらず。自分も頂戴しますので、」
ヨハネスは笑うと、彼の分と自分の分を入れた。
「先日、娘から君が挨拶に来たいと話を聞いて、失礼を承知で会いに来てしまった。」
「いえ!そんな…!僕もお会い出来るのを楽しみにしておりました。」
「え?ホントに?」
「はい。でも、ちょっと緊張してますけど。」
「それは私も同じだ。」
エリアスはそう言うと、ははは、と笑った。
「ヨハネス」
エリアスは彼に声をかけると、ヨハネスはレオンの前に黒ねこ亭の包みの箱を置いた。
「あの、これは…?」
「母に聞いたら、甘い物が好きそうだと聞いて」
「そんな、お気遣いなく」
「多かったら仕事仲間と分けるといい。」
「ありがとうございます。」
「…その、」
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