Familie 家族

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「あー、侯爵様がどう転んでもイケメンなの解ります。」 「叔母上、フリードリヒの母上な。父上と同じ顔をしてるぞ。笑える位」 「コンコン」 ドアがノックされ、ミラが開けるとヨハネスとミアがアルバムを持って立っていた。 「失礼致します。写真をお持ちしました。」 「あ、こっち。テーブルの上置いてくれ。」 「かしこまりました。」 「さて、」 とアレクサンドラは、多少色褪せたブルーベルベットの背表紙で作られた、薄いアルバムを手にした。 「え?これ…」 「サーシャ様?」 「おじい様とおばあ様の結婚式の写真だ。」 と言うと、広げてレオンにも見せた。 「うわあぁ、おばあ様綺麗ですね。おじい様カッコいい…」 レオンが見惚れている先には、純白のドレスに身を包んだ美しいヴィクトーリアと黒いタキシードを着た、長身の祖父アレクセイがいた。 「おじい様モデルか何かですか?」
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