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第1章・絶望の果てに 2ー③
初潮を迎えた日。
アイシャは、病院へ赴き、役所の分と、フェリドが働く職場の分と、自らの職場へ提出する『繁殖許可証』を取って、フェリドにはそれを速達で送った。
その日のうちにフェリドから電話があって、いよいよ自分達も交尾が出来ると2人で心を踊らせた。
アイシャは、自ら仕える城の執事である貴族に書類を提出して、城での最後の夕食を取る。
食卓には、見た事のない果実が皿に盛られていた。
それは何とも甘美な匂いを放っていて、アイシャは吸い寄せられるように貪りつく。
途端に体が燃えるように熱を持って、堪らずに服を脱ぎ捨てた。
もう、そこが食卓である事すら意識にはなく。
アイシャの体を何者かが抱え上げたが、それが誰の腕なのかも分からなかった。
「トゥルカの実が、これ程に効くとはな。確かにこれを食すれば快楽を持続出来るが、……犬には刺激が強すぎたか」
アイシャを抱き上げていたのは、雇い主であるファイザルだった。
ファイザルはアイシャの体をベッドに下ろすと、自らの服も脱ぎ捨てる。
トゥルカの実の媚薬のような効果は、犬族
の犬族にとって自我を失う程の毒であり、アイシャはその快感の波に流されるがままだった。
「まずは、お前の女の部分を堪能させて貰おうか。アイシャ……」
ファイザルは、アイシャの中へ小さなカプセルを挿入した。
「これで、この世界の未来も変わる……」
そう言うと、ファイザルの巨大な剛直が、アイシャの体内へとめり込んでいく。
アイシャは、その処女膜が破られる痛みですら、悦楽に変えてしまっていた。
ファイザルはアイシャが初めてである事が気にはなったが、そのあまりの締め付けに自らの暴れる腰を止められなかった。
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