手料理が食べたい

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手料理が食べたい

「今度きみの家で、きみの手料理が食べたい」    彼と過ごす何度めかのデートで言われた言葉だ。  うちにくるってことは母にも会ってくれるってことでいいんだよね。  私たちは深いところで、まだ結ばれていない。大事にされているのがよく分かる。分かるけれども、それは私に魅力がないってことかも、と思っていた。  どうせまた他の誰かに奪われてしまう…この思考が邪魔をする。でも、そんなものは排除して前に進まなきゃ何も始まらない。  この恋は今までとは違う。  違う分、期待してしまう。  彼は「いつか二人で一緒に暮らしたいね」と言ってくれた。  これはもう将来の約束につながる言葉だよね。  好きという感情が日々高まり、結婚なんてものも胸の中で疼き始めた。  ほの暗い闇に光が差し込み溶けてゆく。期待するという喜びに包まれる日々。  この出会いを神様に感謝します。
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