白くて 痛くて 儚くて

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東京に雪が降ると、ちょっとした祭り事みたいに教室の窓から見えた白い雪にクラス中が異常に盛り上がったりする。 いつもはコンクリートの灰色の道が白く塗り替えられていて、そこに自分の足跡を付けるのが楽しい。 そんな雪の日の帰りに見かけた。 同じクラスの女子の姿。 一度も会話した事がない、いつもひとりで本を読んでいる大人しい女子。 小さな子達に囲まれて、その子は雪うさぎを作ってあげていた。 一度も聞いた覚えのないその子の無邪気に笑う高くて甘い声と、いつも俯いて見た事がなかった白い肌に染まる頬と唇のピンク色。 あの日からあの子はただのクラスメイトではなくなった。
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